硬膜外ブロック

硬膜外ブロックとは、

顔面を除き、ほぼ全身において必要とされる部位の除痛を選択的に得ることを目的としたブロック療法です。 この場所に局所麻酔薬と抗炎症薬を注入し、神経過敏の沈静と血行改善と神経の炎症を止めるのが硬膜外ブロックです。

 

 

腰部硬膜外ブロック

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症 などによる腰下肢痛

仙骨部硬膜外ブロック

腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症 などによる腰下肢痛

頸部硬膜外ブロック(現在は行っておりません)

頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、帯状疱疹 などによる上肢の疼痛、片頭痛、群発頭痛 などの頭頚部の疼痛、上肢の血行障害による冷感・しびれ など

 

 

硬膜外ブロックを受けられる方への注意事項


1)狭いところから注射をいたしますので、薬液注入時に圧迫感がでることがあります。

2)注射後20から40分程度安静が必要なので、時間に余裕を持って受診して下さい。また神経ブロックには局所麻酔薬を用いるため、以前に何らかの薬剤や麻酔の注射等でショック症状やアレルギー反応が出た既往のある患者様は、必ずその旨をお申し出下さい。

3)ブロックの後は足の力が少し弱くなっています。気をつけて歩いて下さい。もしもふらつく方は安静時間を長く取ってお帰り下さい。自動車の運転も反射時間が遅くなっていますので、お勧めできません。

)排尿、排便の感覚がおかしく感じることもありますが通常は半日から1日で元に戻ります。それ以上続く時は、原疾患の程度がひどくて、膀胱・直腸障害がでている事が考えられます。早めに再受診して下さい。

針による穿刺のため感染症の危険性は0ではありません。注射当日は浴槽内に入らないで下さい。浴槽に入ると、水圧がお尻に加わるので針穴から雑菌が入ることがあります。シャワー・かかり湯程度なら水圧が加わりませんので、汗を流すのはかまいません。

ブロックの後に髄膜刺激症状から頭痛がおこったり、吐き気や不眠になる方がまれにみえますが、注入時に使用した薬品の影響ですので通常1週間前後で落ち着きますので心配いりません。

)注射を受けた日から1週間位は控えたほうがよいこと

重いものを持つ、腰痛を誘発する運動などを避けてください。痛みは体の防御反応でもあります。無理をすると逆に痛みがひどくなることがあります。タバコは循環障害を起こしますし、アルコールは浮腫を起こしやすいので数日は避けて下さい。

)後日の診察は、痛みが取れない方は早めに、それ以外の方は医師の支持に従い再受診して下さい。